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売上アップに役立つクロス分析

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売上アップに役立つクロス分析

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2015/04/22

売上アップに役立つクロス分析

当社では、クロス分析という手法を用いて何かしらの選択を行うことがあります。今回は、自社の商品をランク分けし、伸ばす商品群と手を入れない商品群を決める際の一つの手法を書きます。

パレートの法則はご存知の方も多いかと存じます。2:8の法則とも呼ばれていますが、企業を例にご説明いたします。Aという従業員100名の企業が存在していたとして会社の8割の売上を作っているのが2割の従業員、残りの2割の売上を作っているのが残りの8割の従業員達であるとしましょう。

それでは、8割の売上を作ってくれる2割の優秀な従業員達だけを残して他の8割の従業員をリストラしたらどうなるでしょうか?

すると面白いことに会社に残した20名(2割)の内の4名(2割)の従業員が8割の売上を創ることになり、残りの16名(8割)が2割の売上を創るという現象が起きるという法則です。この法則を利用して自社の商品群を選別していきます。

2:8をより細分化すると2:6:2になります。真ん中の6割のメンバーはほどほどに売上を創ってくるメンバーです。クロス分析する際は、2:6:2をA:B:Cに分けて考えます。

 

ABC分析

Aランク、Bランク、Cランクに商品群を売上構成の高い順に並べてみましょう。

Aになった商品は自社の売上を創ってくれる商品群です。競合、市場を加味しながら更に伸ばすか考えましょう。

Bランクになった商品は、ほどほどに売上を創ってくれる商品群です。これらのアイテムを伸ばすかの判断はまだ先です。

Cランクになった商品は、一旦放置になるかもしれませんが、判断はこの段階ではできません。売場面積が実店舗と異なり、ネットショップでは、B,Cランクの商品群でも売上を作ります。(これが、ロングテールと言われる商品群です。ロングテールの商品群は、基本的には売上の設計とデータベースにより売上を作れるか作れないかが変わります。)

 

それでは、次に売れ個数の多い順に商品群をランク分けしてみましょう。

Aになった商品は、自社にお客さんを集めてくれる集客商品です。ありがたい存在ですね。

Bになった商品は、ほどほどにお客さんを集めてくれる商品です。10万アイテムあれば少なくとも6万アイテムはこのランクですから軽視はできません。

Cになった商品は、何かしらの原因があってお客さんをさほど呼べる商品ではないようです。競合に価格で大きく負けているのか。そもそもユーザーからの支持を得られる商品群ではないのか。データベースがうまく出来ていなくて検索に引っ掛かっていないのか。色々な原因が考えられます。

と、ここまでで売上構成比別、売れ個数別ABC分析が完了です。次は、クロス分析です。

 

クロス分析

中小企業は、大企業に比べてヒト・カネ・時間・情報が限られています。効率的に優先順位をつけて手を入れるところに力を注ぎます。その優先順位付けの際にクロス分析をご活用ください。

自社にとって素晴らしい商品はどのような商品でしょうか?

答えは、売上別でAランクになり、且つ、売れ個数別でAランクになった商品群です。

A×Aの商品は、売上も作れて集客もしてくれる存在です。

A×Bの商品は、売上を作ってくれてるけど集客面ではほどほどといった商品ですね。

B×Aは、売上はそんなにだけど集客面では期待できる商品です。

といったようにクロスで集計し分析をすることが肝要です。今回は、売上と売れ個数のみでしたが、粗利額、検索ボリューム等でも分析してより精度の高い施策を練って頂けましたら尚、良いかと存じます。

 

事例

兵庫県南東部のとあるセレブ御用達の高級ブランドネット通販のコンサルティングをしていた際に、顧客を差別化し、より多くのお買い物をして頂きたいというご希望があり、ある施策を講じました。

結果から申し上げると値引きや広告出稿を一切せず、月商が昨対151%アップでした。

行った施策は、顧客をランク分けし、売上別Aランク顧客と購買回数別Aランク顧客を抽出しました。A×Aランクの顧客に向けて手紙とオリジナルコースターを送付しました。すると3日以内に約70%もの顧客がオンラインストアに再来店し、お買い上げしてくださったのです。

レスポンスが70%強というのは、非常に高い数値ですが、この理由は、今まで何もしていなかったこと、商材特性、顧客特性がエコヒイキに対して強い効果があるからです。

このように顧客をセグメントする際にも使えます。この事例では、簡易的にクロス分析で顧客を抽出しましたが、R(Recency)、F(Frequency)、M(Monetary)のRFM分析を活用するとより精度が高まります。

 

結論

長々と記事を書いてきましたが、何かをする際は根拠となる数値データをもって仮説と検証及び改善を繰り返すことが大切です。しかしながら正直な所、スピードが遅くなるのであれば経営者の勘(経営センス)でも十分なんじゃないかと思っています。(中小企業の場合)

それ位、スピードは大切なのです。スピードと確度を担保して進めたい際に、経営コンサルタントは役に立つのではないかと思います。客観的に俯瞰で見られる外部のコンサルの使い方がうまい経営者の会社はやはり成長スピードも早く確実に成長していきます。

この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。

 

 

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